コラム
改めてオープンソースソフトウェアのコスト削減効果について考える
ページ更新日:2020-06-17
日本ではオープンソースといえば「コスト削減」という目的で導入されるケースがほとんどかもしれません。しかしながらグローバルではどうなのか?そして本当のコスト削減とはなにか?を考えてみました。
過去に海外メディアのPCWorldでは「オープンソースがビジネス活用に適している10の理由」という事で以下をあげております。
オープンソースがビジネス活用に適している10の理由
1.セキュリティ 6.システム間連携
2.品質 7.監査
3.カスタマイズ性 8.サポートの選択
4.ベンダーロックインの解消 9.費用
5.柔軟性 10.導入前の評価・検証
私はここに1つ「長期利用」という項目を追加をしたいと希望します。
Lotus Notes/Dominoから知る長期サポートの必要性
例として、OSSではありませんがLotus Notes/Dominoというグループウェアをご存知でしょうか?
1997年にバージョン4がリリースされ、WindowsNT4.0やOS/2で動作し、クラアントはWin98で動作
していたソフトウェアは、2015年にサポート打ち切りとなるWindows2003でも動作し、クライアントもWindowsXPでも動作しました。現在でもLotus Notes4.xを利用している企業を知っています。
当然、開発元のサポートは終了していますが、約18年間も同じバージョンでアプリケーションの変更もなく利用できたという事になります。
昨今の一般的なソフトウェアでは数年程度でサポート打ち切りとなり、開発元の都合によるバージョンアップやマイグレーションを余儀なくされ、その度に大きな費用負担が発生していました。
オープンソースソフトウェアのコスト削減効果
OSSはソースコードが公開されているのでバグ修正や脆弱性対応などの長期メンテナンス&サポート提供が可能です。
「長期利用」により開発元の都合による不必要なバージョンアップやマイグレーションを少なくする事が、長期的にみると大きなコスト削減となっていると考えています。
結論として、導入時のライセンスコスト削減に期待されるケースは多いですが、長期安定利用という視点で考えれば大きなコスト削減効果があるものと考えております。