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コラム

2019中国視察報告

ページ更新日:2020-06-17

「2019 年中国視察-深セン・南通」


2019.7.21から25まで中国の視察に行ってきました。米国と中国が微妙な時期ではあるのですが、以前から気になって行ってみたかった深センに行けるとのことで参加しました。

深セン

深センは香港と中国本土の境界の中国側の街です。「中国の秋葉原」などと言われることもあり、「秋葉原くらい」の大きさの街を想像していました。が、深センは人口1300万人を抱える巨大都市でした。
市の中心部にはガラス張りの高層ビルが林立し、その様子は高層新宿のビル街をさらに大きくした感じで、そのスケールに圧倒されます。道路も整備されていて高級車が走り回っており、高層ビルに書かれている漢字の表示がなければ「中国」のイメージはありません。古いビルなども一部残っているので、ところどころ昔の中国のイメージを残しているところもありますが、全般的には発展した近代都市そのものです。
そして、「中国の秋葉原」と言われるのは「華強北路」周辺ですが、想像以上に巨大で秋葉原よりもスケールが大きい。秋葉原はすでに「電気街」から「サブカルの街」に変わりつつありますが、こちらは巨大な電気街で、20年ほど前の秋葉原の雰囲気を残しつつ秋葉原よりも巨大です。秋葉原は取り扱い品の幅広さでもスケールでももはや華強北路には勝てないと感じます。深センは、もともと「電子部品工業」が盛んでそこから来ているので、ありとあらゆる部品が揃うんですね。これを見ても中国の電子産業の底力がかなり強いことがよくわかります。

南通

南通は上海の郊外、長江のほとりにある衛星都市です。日系企業の工場も多くあるとのことです。中国では都市どうしが様々な新事業のインキュベーションや企業誘致プログラム(補助金や事務所・施設の提供)を持っていて互いに激しく競争していて、南通もその中の(有力な)ひとつとのこと。また、大学もIT人材の育成に力を入れていて、多くの人材を提供できることをうたっていました。

所感

中国では「優秀な人材」には高給が支払われるので、一流大学を出た優秀なエンジニアの給与水準は日本を超えるとのことです。深センでは若くても日本円換算で1000万円プレイヤーはざらにいるとのこと。その代わり、仕事も非常にハード。何年か勤めて貯金も作って起業して成功するのが若者の夢のようです。共産主義の国の若者が起業意欲が旺盛で、資本主義自由経済の日本の若者が安定志向、というのは皮肉にも感じます。

番外

「中国は現金よりもキャッシュレスだ」と聞いていたので、WeChatPayを試そうと登録をしてみました。ところが出発日に空港でチャージができない。緑色の機械でやるんだけれど「取り扱いできない」という。仕方なく、現金に両替しました。まあ、現金で買い物自体はできたんだけども、焦りましたね。登録までやって「後はチャージだけ」だったので、チャージできないのは想定外でしたから。次回は機会があれば銀聯カードを作るのが安全かな、と思いました。

さらに詳しい情報はCSAJのホームページへ

今回の視察についてはコンピュータソフトウェア協会(CSAJ)の主催でした。報告書が公開されておりますので、ご興味のある方はどうぞ。こちらへ。